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数年前までの日本企業は新卒採用して、30代頃までに管理職や経営幹部になるべき社員を選別するのが常でした。

20代で現場をOJTして30代になるまでリーダーを任せて、大役を任せられる人物かいなかのジャッジにかけられ、選別に通った社員を優先して育てていく流れでした。

そういう背景があったため、30代の中途採用者は受け入れられない体制がありました。

プロパー社員と同等の経験とスキルがあるにもかかわらず、同じように出世コースに乗せるわけにもいかず、結局は選別に漏れた下級社員で代役を使うしかありませんでした。

しかしリーマンショック以降、新卒採用そのものが減少したのは、団塊の世代の大量退職や従来の人口バランスが完全に崩れたことによって、従来のセオリーが通用しなくなってしまった。

本来、20代で色々経験させておくべきなのに、管理職候補の選別そのものが不可能。

もっと言うと、企業の業績が右肩上がりであればバランスが崩れても、無理にでも従来のやり方を押し通せたかもしれませんが、右肩下がりな絶望の中では贅沢できる企業はほんの一握り。

せっかく採用した新入社員たちも、経験を積んだらさっさと転職してしまう世知がない世の中になってしまいましたよね?

そういう危機的状況で、企業は時間と膨大な費用をかけて新卒者を育て上げるより、外部の人間を採用して組織強化するいわばアメリカ式が当たり前になっているのです。

年齢が低くても培ってきた経験とスキルが自社好みであれば、積極的に採用する方向に確実に流れています。

この傾向は逆行することはありませんし、今後ますます実力のある会社員だけが内定をもらい続け、たいして努力を続けてこなかった中下級社員の転職は厳しくなるものと予想されますよね?

経験やスキルとひとことでいいますが、仕事そのもののスピードや段取りだけでなく業界や職種を超えて活躍できる、いわゆるポータブルスキルを学んでおくことが重要。

日々の業務をコツコツとこなすなかで改善したり発想の転換を行ったりしていくべき。

短時間で習得はできませんが、未来のため努力を続けてみましょうね。