1252860.jpg
転職支援の仕事に就いて5年たちますが、模擬面接をしてほしい依頼が絶えません。

私自身、極度のあがり症のため模擬面接をしてほしい気持ちは痛いほど分かります。

何としても入社したい企業が現れれば、書類選考を通過して激しい競争を勝ち抜いて「面接で失敗したくない」という思いが浮かびます。

転職エージェントであれ私たちのような転職支援会社であれ、何とかその思いに応えるべく模擬面接を繰り返して優等生に仕上げたいところですが、やはり模擬面接の場であっても極度の緊張からかひとことも話せない人がいるのも確か。

かつて私も40代でリストラされて転職活動した際、面接のチャンスが掴めた度に模擬面接をお願いしてきましたが、とある転職エージェントにお願いした模擬面接の場でロクに志望動機を話すことができず、えらく怒られた記憶があるのです。

原因は私の研究不足でしたが、正直ここまで怒られるとは思っておらず落ち込みました。

私のケースとは異なりますが、抽象度が高い表現を多用する方も面接の場では嫌われるタイプ。

まぁ企業が良く使う「顧客の満足度を追求」「御社でキャリアアップを実現」の言葉は、一見理にかなっているようにみえ抽象度が高いので、あとあと考えるとあの転職志望者は何が言いたかったのか?イメージしにくいのです。

結局のところ、優秀な人物なのにどんなことをアピールして帰ったのか?1時間もしないうちに忘れてしまいます。

面接の場で企業を褒めたたえることは非常に有用ですし、私も隙あらば「相手を褒める」メソッドを教えていますが、ここは面接の場。

相手を褒めてばかりで、自分がどういう人物なのかをアピールすることはできません。

繰り返しますが、30代の転職ではどういう風に自分が貢献できるのかを具体例を用いながら、アピールしなければなりません。

企業のホームぺージを見れば誰でもわかるような企業理念を、さも自分の理念かのようにアピールするのは得策ではありません。

総務や広報の人気職種には地域差もありますが、50~100人近い応募者が殺到しています。

あなたがいくら優秀でも、他の99人が自己アピール中心に攻めてくれば勝ち目はありませんよね?

せめて志望動機で他の人にはない強みを語ってほしいものです。